KBC九州朝日放送『STORY 未来に残したい ふるさとの風景』に出演しました。

KBC九州朝日放送『STORY 未来に残したい ふるさとの風景』で放送された一場面

毎週日曜日の午後5:55から放送されているKBC九州朝日放送『STORY 未来に残したい ふるさとの風景』。九州で活躍している職人さんの仕事と、その職人さんたちが未来に残したい風景を紹介するこのミニ番組に、2026年4月26日と5月3日の2週にわたり『金継ぎ 八花』を取り上げていただきました。

この番組のテーマのひとつが「継承」だそうで、1週目の回では私が「金継ぎはけっして難しい技術ではなく、身近に誰でも趣味として楽しめるものだからこそ、より多くの人々に漆の魅力を伝えることができる。そして、金継ぎを通じて漆に興味を持ってくれる人々の裾野を広げることが、日本の伝統文化を根底から支える漆産業の継承につながる可能性を秘めているのではないか」というお話をさせていただきました。

そして、選んだ「未来に残したい ふるさとの風景」は、工房からも程近い柳橋連合市場。番組のホームページには、わずか3分のミニ番組では伝えきれなかったディレクターさんの思いが奥深い言葉でつづられており、最後はこのような言葉で締められています。

新鮮な食材が並び、人々の暮らしを支える市場の風景こそ、器という文化を支える土壌であり、守り続けていきたい大切な日常なのです。

※引用元:KBC公式サイト「STORY 未来に残したい ふるさとの風景」

とても素敵な文章を書いていただきましたので、YouTubeで公開されている動画と合わせて、こちらも読んでいただけると嬉しいです。

そして、2週目は妻が主人公。1週目は伝統的な金継ぎの仕事でしたが、こちらではおよそ2年前から取り組んでいる対馬産の不完全な真珠、いわゆる屑珠に金継ぎを施す取り組みを紹介していただきました。これまで、こうした真珠は「不完全だから」という理由で、生産者以外の目には触れることなく破棄されてきました。でも、私たちに人間にも「完全なひと」などどこを探してもいません。本来は不完全な者同士がおたがいに足りないところを補い合いながら、心豊かに過ごせる社会をつくり上げていくものではないでしょうか。金継ぎパールブランド『HIRUKO』では、真珠一粒一粒の不完全さを漆や金で補うことで、他にはない芸術的なジュエリーをつくり続けています。

この回で「未来に残したい ふるさとの風景」に選んだのは、まったく観光地化されていない糸島西海岸の砂浜。その風景についてディレクターさんが書き残してくださった言葉も、また素敵です。

自然の中で育った貝から生まれる真珠も、また「あるがまま」の姿で生まれてきます。 中には傷を負って生まれてくるものもありますが、そこに金継ぎという人の手を差し伸べることで、より美しく生まれ変わらせることができる。 伝統技術を通して、物に新たな命と物語を吹き込む八束さん夫婦の活動は、これからも多くの人の心を温めていくことでしょう。

※引用元:KBC公式サイト「STORY 未来に残したい ふるさとの風景」

このわずか3分間の番組を制作するのに要した取材・撮影時間は、およそ8時間ほど。ディレクターさんとカメラマンさん、音声さん、そしてアシスタントさんの計4名で、2本合わせて16時間はインタビューと撮影をしてくださいました。その後もカメラマンさんと音声さんは納品データの作成、ディレクターさんは編集などがあったでしょうから、本当に膨大な時間と手間がかけられています。

映像作品をつくり上げるために手間暇を惜しまない姿勢、1カット1カットの細部にまでこだわる職人技には、私たちも非常に共感することができましたし、仕事をする上での刺激にもなりました。そして何より、クリエイティブな人たちが集まってつくり上げていく現場の雰囲気が、本当に楽しかったです。テレビ放送は再放送も含めて終了してしまいましたが、まだ引き続きYouTubeでは見ることができますので、ぜひチェックしてみてください。

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